医療保険を見直しして保険料を安くしよう
最近は安い医療保険も増えてきましたが、それだけに、今入っている保険の保険料がもっと安くならないかなあ……と思う人も多いでしょう。実際、保険はときどき見直してみることで保険料が下げられる可能性は高いのです。
保険料を下げたい場合、どういう点に気をつけて見直せばいいでしょうか。
・定期型/終身型(保障期間)を考える
医療保険には保障期間が決まっている定期型と、保障が一生涯続く終身型とがあるのはきっとご存じですよね。年齢が若いうちは、定期型のほうが安くなりますから、今の値段だけを比較すると定期型にしたほうがいいことのほうが多いです。ですが、定期型の保険は、年齢が上がっていくにつれ保険料は高くなっていきます。そのため、医療保険にずっと入り続けたい=ずっと医療保障が必要、という場合は、定期型の保険に入って、保険期間が終わることに新しいものに加入しなおしていては、どんどん保険料が上がるばかりなのです。
だとすると、長く入るなら終身保険にしておいたほうが、トータルで得する……と思えるのですが、実際はどうなのでしょうか。最近は、ずいぶん値段の安い定期保険がありますよね。
例を見てみましょう。20歳の男性が、入院給付日額1万円の医療保険に入るとします。A社の終身医療保険(終身込済)を59歳まで入り続けた場合と、B社の10年の定期保険を10年ごとに更新して59歳まで入り続けた場合を比べてみましょう。
もともとの保険料が安いと、定期保険を更新し続けても、十分安いことがわかります。ところが、問題は60歳以降です。医療保険の保険料は60歳から急に上がることが多いのです。B社の定期保険は60歳から入ると月額5,880円になり、このぶんを計算に入れると、A社の終身保険のほうが払込み総額が安くなるのです。
つまり、一生涯の保障がほしいなら、やはり最初から終身型の医療保険に入っておくべき、ということ。その場合の保険料が負担になってきて見直したい、という場合は、同じ終身型でより安いものがあればよいのですが、そうでない場合は、その後、また高くなってしまうことを覚悟のうえで、一時的に安い定期型に変えるか、一生涯の保障をあきらめるしかありません。
・払込み期間を伸ばす
終身型の保険の場合、保険料払込期間は保障期間と同じとは限りません。「60歳払込済」という保険は、保険料の支払いは60歳までで終わるけれども、保障は一生続く、という保険契約になります。
老後は収入が少なくなるのですから、早めに払込済になったほうが良いように思いますが、早めに払込済になる保険は、その先の保障のために多めに保険料を設定されています。ですから、払込み期間が長いほうが、月々の支払いついては安くなるのです。当然、終身払いの保険がいちばん安くなります。
試しに、「30歳・男性」が、「入院給付日額1万円」の終身医療保険に入ると仮定して、ふたつの保険会社で、払込み期間別に見積もりを行い、月額保険料を比較してみました。
■がんの総患者数と平均在院日数の推移
どちらもおよそ3割ほど安くなったでしょうか。毎月の保険料を下げたいという場合は、払込み期間を長くするという形の見直しも検討してみましょう。
・保障内容を見直す
保障内容を細かく見直していくことで、少しずつでも保険料を削っていく方法があります。
代表的なものは入院給付日額です。15,000円を10,000円に、10,000円を5,000円に下げるごとに、保険料も安くなっていきます。給付日数も、1000日以上の長い保障があるタイプは、一般的な60日タイプなどにすることで保険料を下げられます。また、保障開始日を遅くするという見直しもあります。日帰り入院から保障される契約だったものを、入院4日目からの給付にするといった見直し方です。
とある保険会社の終身医療保険でシミュレーションしてみましょう。「30歳・男性」の場合で見積もりしています。
1,661円〜6,160円と、かなりの幅があるのがわかります。
ほかに、特約を外していくのも有効です。生命保険やがん保険など、他の保険にも入っているひとは、保障内容が重複していないか確認してみましょう。同じような内容の特約があれば、見直すことで保険料を節約できます。
ただし、見直しすぎて、必要な保障がなくなってしまっては本末転倒。よく考えて、保障のラインを見極めましょう。
※見直すときの注意点
保険によっては、細かく保障内容を変えられない場合もあります。細かな変更がきくかどうかということも、最初の保険選びの基準になるかもしれませんね。
また、途中で保障内容を変えられず、加入しなおしになってしまう場合もあります。その場合、保険料が変わってしまって、結局、あまりおトクじゃないということもありますので、よく確認して下さい。また、違う保険会社の違う保険に乗り換える場合、前の保険を解約するのは必ず、新しい保険に加入できることが確実になってからにして下さい。
保険には入れない場合もあります。あせって前の保険を解約してしまっていると、無保険の期間ができてしまったり、新しい保険には入れないことがわかって、元の保険に加入し直しになって損をしてしまうことも。解約の時期を遅くすると、タイミングによってはふたつの保険に二重に支払いが発生してしまうこともあるのですが、乗り換えができなかったときのリスクを考えると、解約には慎重になったほうがよさそうです。
保険料を下げたい場合、どういう点に気をつけて見直せばいいでしょうか。
・定期型/終身型(保障期間)を考える
医療保険には保障期間が決まっている定期型と、保障が一生涯続く終身型とがあるのはきっとご存じですよね。年齢が若いうちは、定期型のほうが安くなりますから、今の値段だけを比較すると定期型にしたほうがいいことのほうが多いです。ですが、定期型の保険は、年齢が上がっていくにつれ保険料は高くなっていきます。そのため、医療保険にずっと入り続けたい=ずっと医療保障が必要、という場合は、定期型の保険に入って、保険期間が終わることに新しいものに加入しなおしていては、どんどん保険料が上がるばかりなのです。
だとすると、長く入るなら終身保険にしておいたほうが、トータルで得する……と思えるのですが、実際はどうなのでしょうか。最近は、ずいぶん値段の安い定期保険がありますよね。
例を見てみましょう。20歳の男性が、入院給付日額1万円の医療保険に入るとします。A社の終身医療保険(終身込済)を59歳まで入り続けた場合と、B社の10年の定期保険を10年ごとに更新して59歳まで入り続けた場合を比べてみましょう。
A社(終身) | B社(定期) | |
20〜29歳までの月額保険料 | 2,740円 | 1,340円 |
30〜39歳までの月額保険料 | 2,740円 | 1,680円 |
40〜49歳までの月額保険料 | 2,740円 |
1,920円 |
50〜59歳までの月額保険料 | 2,740円 | 2,960円 |
払い込んだ保険料の総額 | 1,315,200円 | 948,000円 |
もともとの保険料が安いと、定期保険を更新し続けても、十分安いことがわかります。ところが、問題は60歳以降です。医療保険の保険料は60歳から急に上がることが多いのです。B社の定期保険は60歳から入ると月額5,880円になり、このぶんを計算に入れると、A社の終身保険のほうが払込み総額が安くなるのです。
つまり、一生涯の保障がほしいなら、やはり最初から終身型の医療保険に入っておくべき、ということ。その場合の保険料が負担になってきて見直したい、という場合は、同じ終身型でより安いものがあればよいのですが、そうでない場合は、その後、また高くなってしまうことを覚悟のうえで、一時的に安い定期型に変えるか、一生涯の保障をあきらめるしかありません。
・払込み期間を伸ばす
終身型の保険の場合、保険料払込期間は保障期間と同じとは限りません。「60歳払込済」という保険は、保険料の支払いは60歳までで終わるけれども、保障は一生続く、という保険契約になります。
老後は収入が少なくなるのですから、早めに払込済になったほうが良いように思いますが、早めに払込済になる保険は、その先の保障のために多めに保険料を設定されています。ですから、払込み期間が長いほうが、月々の支払いついては安くなるのです。当然、終身払いの保険がいちばん安くなります。
試しに、「30歳・男性」が、「入院給付日額1万円」の終身医療保険に入ると仮定して、ふたつの保険会社で、払込み期間別に見積もりを行い、月額保険料を比較してみました。
■がんの総患者数と平均在院日数の推移
60歳払込済 | 終身払 | |
A社医療保険 | 4,686円 | 3,390円 |
B社医療保険 | 4,686円 | 3,420円 |
どちらもおよそ3割ほど安くなったでしょうか。毎月の保険料を下げたいという場合は、払込み期間を長くするという形の見直しも検討してみましょう。
・保障内容を見直す
保障内容を細かく見直していくことで、少しずつでも保険料を削っていく方法があります。
代表的なものは入院給付日額です。15,000円を10,000円に、10,000円を5,000円に下げるごとに、保険料も安くなっていきます。給付日数も、1000日以上の長い保障があるタイプは、一般的な60日タイプなどにすることで保険料を下げられます。また、保障開始日を遅くするという見直しもあります。日帰り入院から保障される契約だったものを、入院4日目からの給付にするといった見直し方です。
とある保険会社の終身医療保険でシミュレーションしてみましょう。「30歳・男性」の場合で見積もりしています。
入院給付日額 | 支払限度日数 | 手術給付金 | 月額保険料 |
---|---|---|---|
5,000円 | 60日 | なし | 1,661円 |
あり | 2,326円 | ||
180日 | なし | 1,998円 | |
あり | 2,663円 | ||
10,000円 | 60日 | なし | 3,072円 |
あり | 3,737円 | ||
180日 | なし | 3,746円 | |
あり | 4,411円 | ||
15,000円 | 60日 | なし | 4,484円 |
あり | 5,149円 | ||
180日 | なし | 5,495円 | |
あり | 6,160円 |
1,661円〜6,160円と、かなりの幅があるのがわかります。
ほかに、特約を外していくのも有効です。生命保険やがん保険など、他の保険にも入っているひとは、保障内容が重複していないか確認してみましょう。同じような内容の特約があれば、見直すことで保険料を節約できます。
ただし、見直しすぎて、必要な保障がなくなってしまっては本末転倒。よく考えて、保障のラインを見極めましょう。
※見直すときの注意点
保険によっては、細かく保障内容を変えられない場合もあります。細かな変更がきくかどうかということも、最初の保険選びの基準になるかもしれませんね。
また、途中で保障内容を変えられず、加入しなおしになってしまう場合もあります。その場合、保険料が変わってしまって、結局、あまりおトクじゃないということもありますので、よく確認して下さい。また、違う保険会社の違う保険に乗り換える場合、前の保険を解約するのは必ず、新しい保険に加入できることが確実になってからにして下さい。
保険には入れない場合もあります。あせって前の保険を解約してしまっていると、無保険の期間ができてしまったり、新しい保険には入れないことがわかって、元の保険に加入し直しになって損をしてしまうことも。解約の時期を遅くすると、タイミングによってはふたつの保険に二重に支払いが発生してしまうこともあるのですが、乗り換えができなかったときのリスクを考えると、解約には慎重になったほうがよさそうです。
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